北京市は8月19日、複数部門が共同で企業の海外展開を支援する政策パッケージを発表した。対象はデジタル経済、人材職業資格評価、技術貿易措置、通関、税収、知的財産権、海外市場開拓の7分野で、中国企業の「出海」を行政横断で支援する。

特に北京市が力を入れているのがAI、ロボットなどデジタル産業である。北京市経済信息化局は7月にもデジタル経済企業の海外展開促進策を公布し、海外市場開拓、全プロセスの保障、海外展開エコシステム構築という3分野で10の政策措置を示している。

日本企業にとって、この政策は「中国企業が第三国へ進出する話」だけではない。中国企業が海外展開を加速すれば、日本市場への進出も増える可能性がある。AIサービス、ロボット、EV関連、デジタル機器などの企業が日本へ進出する際、日本側では法人設立、オフィス、物流、販売代理、認証、採用など多様なサービス需要が生まれる。

日本の商社、コンサルティング会社、不動産会社、物流会社などにとって、中国企業の日本進出支援は一つのビジネス分野になり得る。ただし、中国企業との取引では日本の外為法、輸出管理、投資審査、個人情報、製品安全など、日本側の法制度を確認する必要がある。

また中国企業が日本法人を設立する場合、会社設立と在留資格、銀行口座、許認可は別々の手続きである。中国側の「出海」支援が強化されても、日本での事業条件が自動的に緩和されるわけではない。日中双方の制度を理解する専門サービス企業が間に入る価値は今後さらに高まると考えられる。