上海市商務委員会は、2026年9~10月に「対外投資協力サービス開放日」をシリーズ開催する方針を発表した。テーマには企業ブランドの海外展開、中国標準の海外展開、デジタル技術を利用した海外事業、海外税務、クロスボーダー・サプライチェーンのコンプライアンス、欧州・東南アジア・中央アジア市場の開拓などが含まれる。

上海市は企業海外展開支援を「Shanghai Desk」という統一ブランドで整備しており、単なる海外投資届出だけでなく、進出前の市場調査から税務、法務、金融、物流、現地運営までを支援する方向に変化している。各回の活動では専門サービス機関による現場相談も設定し、案件を継続的にフォローするとしている。

中国企業の日本進出を考えるうえでも、この動きは重要だ。中国側で海外進出支援制度が整備されるほど、日本を候補市場として検討する企業が具体的な情報を求めるようになる。特に上海には消費財、IT、医療、製造業、貿易、専門サービスの企業が集積しており、日本市場との相性が比較的高い。

日本側企業がこうした需要を取り込むためには、「日本へ進出できます」という一般的な説明では不十分である。会社設立に必要な期間、事務所契約、銀行、税務、雇用、ビザ、M&A、不動産取得、販売チャネルなどを具体化し、中国語で説明できる体制が求められる。また、中国から日本への資金移動については中国側の海外投資手続きと日本側の法令の双方を確認する必要があるため、早い段階で専門家を交えた設計が有効である。