中国商務部と国家外貨管理局の統計によると、2026年1~7月の中国全業種対外直接投資は6,845.1億元で、前年同期比2.8%増加した。米ドル換算では995.3億ドルで7.3%増となる。一方、非金融類の直接投資は5,284.3億元で12.9%減少しており、対外投資全体でも分野によって動きが異なる。
中国国内投資者は同期間に世界148カ国・地域の7,742社の海外企業へ非金融類直接投資を行った。中国企業の海外進出は製造拠点だけでなく、販売会社、研究開発、物流、ブランド取得、M&Aなど多様化している。日本についての投資額はこの統計では個別表示されていないため、「中国企業の日本投資が何%増えた」とは断定できないが、中国企業全体の海外投資活動が高い水準にあることは確認できる。
日本側から見ると、中国企業誘致は自治体や大型企業だけのテーマではない。中国企業が日本法人を設立する際には、法人登記、銀行口座、オフィス・工場、不動産、人材採用、税務、社会保険、許認可、販売チャネルなど多くの専門サービスが必要になる。日本の中小企業にも、販売代理、物流、共同開発、設備保守などの協業機会が生まれる。
一方、中国企業の海外投資には中国側の対外投資手続や外貨管理が関係する。日本で会社を作れば中国から自由に資本金を送金できるという単純な仕組みではない。投資主体や案件内容に応じて、中国側で必要な手続きを確認する必要がある。
日本側でも業種によって許認可や投資審査が関係するため、日中双方の制度を同時に確認することが重要である。中国企業の日本進出を支援する場合、単なる会社設立代行ではなく、中国側の投資手続から日本での事業開始までを一連の流れとして理解することが案件獲得の鍵になる。