自動車企業の海外展開を秩序化

中国商務部、工業情報化部、国家市場監督管理総局は「自動車業界の国外競争行為およびコンプライアンス対応ガイドライン」を発表した。ガイドラインは中国自動車企業が海外で生産・販売を行う際の参考として、営業販売上の競争、安全生産、品質管理、労働保障、データセキュリティーなど幅広い事項を整理している。

「輸出」から「海外企業運営」へ

中国のEV、自動車部品、電池企業は世界各地で事業を拡大しており、完成車の輸出だけでなく、現地生産や販売法人設立が増えている。海外拠点を持てば、進出先の労働法、消費者保護、製造物責任、データ規制などに対応する必要がある。中国政府がガイドラインを公表したことは、企業の海外展開が量的拡大から持続可能な現地経営へ移りつつあることを示している。

日本市場にも関連

中国系EVや車載機器、充電設備、ソフトウエア企業が日本で事業を拡大する場合、日本企業との販売、部品供給、保守、共同開発などの取引が増える可能性がある。日本側企業には新しい顧客や協業先となり得る一方、品質保証や製品責任の分担を明確にする必要がある。

契約段階でデータと責任範囲を確認

自動車はソフトウエア化が進み、車両データや位置情報の取り扱いも重要になっている。中国企業と共同事業を行う場合、データ保存場所、利用権限、故障時の責任、リコール対応、知的財産などを契約で整理する必要がある。中国企業の対外展開拡大は、日本企業にとって競争だけでなく新たな取引機会でもある。