中国のコンテンツ大手、閲文集団は2026年8月11日、2026年上半期の業績を発表した。売上高は前年同期比10.7%増の約35億3,140万元となり、IP運営事業の売上高は41.9%増の16億1,000万元となった。ネット小説を起点にドラマ、アニメ、ゲーム、商品などへ展開するIPビジネスとAI活用が成長要因として示されている。

特に伸びているのが、短編ドラマやAIを利用した「漫劇」と呼ばれる映像・漫画表現だ。同社は2026年上半期に1,000作品以上のネット小説をAI技術で漫劇化した。制作コストや制作時間を抑えながら、多数の原作を映像コンテンツとして市場投入する仕組みが整いつつある。

中国のコンテンツ産業では、人気作品を一つずつ長期間制作する従来型モデルに加え、大量の原作IPをAIで映像化し、反応が良い作品をさらに大型展開する方法が現実化している。これは日本の出版社、漫画会社、アニメ会社にとっても重要な変化である。

日本企業が中国企業とIP協業する場合、原作使用権だけでなく、AI学習への利用を認めるか、AI生成物の著作権や派生権を誰が持つかを契約で定める必要がある。翻訳版、ショート動画、ゲーム、商品化などの権利も分離して管理した方がよい場合がある。

AIによる制作効率化は中国市場で急速に進んでおり、日本企業も単に作品を輸出するだけでなく、IPをどの媒体へどの順序で展開するかという事業設計が重要になる。