中国財政部、中国人民銀行、国家金融監督管理総局は2026年8月21日、「財政と金融の連携を通じた内需拡大策の着実な実施に関する通知」を発表した。民間投資と個人消費の活性化を狙い、利子補給の対象拡大、取扱金融機関の拡充、支援上限額の引き上げを実施する。

新たに、中小・零細民営企業が利用する運転資金融資が利子補給の対象となる。融資元本に対して年率1%相当を最長2年間支援する。また個人消費では、自動車購入や住宅リフォームに伴うクレジットカード分割払い、ショッピングローンなども対象に加える。

中国では不動産市場の調整が続く一方、政策の重点を消費と民間企業の資金需要へ広げている。今回の措置は企業に直接補助金を支給するのではなく、金融コストを引き下げることで投資や消費を促す方式である。

日本企業にとっては、中国市場の需要動向を見るうえで重要な政策だ。住宅リフォーム関連では家具、建材、住宅設備、家電、自動車関連では部品やサービスへの波及も考えられる。また中国の中小企業が設備投資や仕入れに利用できる資金が増えれば、日本企業とのBtoB取引にも影響する可能性がある。

ただし政策による需要刺激が、そのまま日本製品の販売増につながるわけではない。中国ブランドとの価格差や流通チャネルを踏まえ、政策対象となる消費分野の中で自社製品がどの価格帯と顧客層に適合するかを確認する必要がある。