中国税関総署の2026年第78号公告が6月30日に施行され、輸出管理に関係する貨物の税関申告方法が具体化された。日本企業にとって重要なのは、中国の輸出者だけの問題ではなく、中国から部品、材料、機械を調達する日本側にも納期や通関リスクとして影響する点だ。

公告では、輸出管理物項に該当しないものの特性などの指標が近い場合や、用途は規制条件に該当しないが特性指標が一致する場合などに、報関単等の備考欄へ「不属于出口管制物项」と明記することが求められる。また、禁限管制識別コードや申告要素について、貨物の規範申告カテゴリーに従って正確に記載する必要がある。

越境ECの輸出申告でも、対象となる場合には税番4桁だけの簡易申告を使用せず、完全な税番を申告することが求められる。さらに国外の荷受人について中国語または英語の正式名称を記載し、生産販売単位には実際の中国国内メーカーまたは販売企業を記載する必要があり、ECプラットフォームや代理会社で代替できないとされている。

一般の報関単では契約書、インボイス、技術資料などの関連資料を添付し、申告情報が契約、インボイス、技術資料、物流情報と一致していることが求められる。税関は申告要素が整った適法な貨物について通関を迅速化する一方、情報の真実性に疑義がある場合は照会を行い、その間は輸出貨物を放行しない。

日本の輸入企業が注意すべきなのは、中国サプライヤーから「税関で止まった」と連絡を受けて初めて対応するのでは遅いという点だ。特に電子部品、先端材料、機械、センサーなど輸出管理との関連が疑われやすい商品では、発注時点でHSコード、仕様、用途、最終需要者を整理しておく必要がある。

また、商品名を曖昧にしたり、実際と異なる用途で申告したりすることは重大なリスクになる。日本企業側も最終用途説明や技術仕様の提出を求められる可能性を想定し、中国サプライヤー、通関業者と事前に情報を共有することが重要だ。価格と納期だけでなく、輸出管理適合性を中国調達のチェック項目へ組み込む必要がある。