中国で回転ずしチェーン「スシロー」を展開する北京寿司郎餐飲は8月14日、山東省青島市の大型商業施設「青島万象城」に青島市1号店を開業した。JETROによると、山東省では2025年に開業した済南店に続く2店舗目となる。開業当日は平日にもかかわらず多数の客が来店し、長時間の入店待ちが発生したという。

スシローは2021年に広州市から中国大陸市場へ参入し、深圳、成都、天津、北京などへ店舗を拡大してきた。今回の青島進出は、一線都市だけでなく人口規模と消費力を持つ地域中核都市への展開が続いていることを示す。

日本企業が中国の消費市場を見る際、国全体の景気指標だけでは実際の需要を捉えにくい。都市ごとに所得、人口構成、商業施設、競合ブランド、賃料、デリバリー市場などが異なるためだ。青島は港湾都市であり、日本企業との経済交流も長く、日系製造業や日本食との接点が比較的多い地域である。

飲食業では出店そのものより、その後の原材料調達、人材、品質管理、食品安全、配送、家賃、販促費の管理が収益を左右する。また日本から輸入する食材には通関や食品規制が関係する。現地調達比率をどこまで高めるかと、日本ブランドとして維持すべき品質をどう両立するかが重要となる。今回の事例は、中国消費市場が一様に縮小しているわけではなく、地域と業態を選べば日本企業にも市場拡大の余地が残っていることを示している。