北京、天津、石家庄の三つの国際陸港を連携させる京津冀地域の越境物流網が拡大している。北京市関連機関によると、北京国際陸港では二連浩特口岸からロシア、ベラルーシ方面へ向かう路線と、阿拉山口を通じてカザフスタン方面へ向かう国際貨物列車が常態運行している。
中国の国際物流は沿海部のコンテナ港だけでなく、鉄道を利用する中欧班列、国際道路輸送、航空貨物などが組み合わされる構造になっている。京津冀地域で複数の陸港を連携させる狙いは、それぞれの路線や貨物集約機能を補完し、輸送効率を高めることにある。
日本企業にとっては、中国国内の仕入先や工場から欧州・中央アジアへ商品を供給する場合のルート選択肢が増える。海運より輸送日数を短縮できる可能性があり、航空輸送よりコストを抑えられる場合もある。ただし国際鉄道は品目、国境通過、輸送時期などによって日数や料金が変動する。
また日本から中国を経由して第三国へ送る場合には、保税輸送や通関手続き、原産地表示、輸出管理などを事前に確認しなければならない。物流ルートの多様化は供給途絶リスクの低減につながるが、一つのルートへ依存しないことが重要である。海運、鉄道、航空の代替ルートをあらかじめ比較しておくことが、今後の日中サプライチェーン管理の実務上のポイントとなる。