広東省広州市で8月27日から31日まで、「2026年南国書香節」が開催された。主会場は中国進出口商品交易会展館で、展示面積は4万平方メートル。国内外の出版機関など300以上が参加し、出版物や文化関連商品50万点以上を展示した。このうち外国語原書は約3万点だった。
広東省内21市などには計437カ所の分会場が設置され、オンラインとオフラインを合わせた参加規模も非常に大きかった。中国の出版関連イベントは、書籍販売だけでなく、教育、著作権、キャラクター、デジタルコンテンツなどを組み合わせた文化ビジネスの場になっている。
日本企業にとっては、書籍の輸出だけでなく、翻訳出版、教育コンテンツ、漫画、キャラクター、映像化権など幅広いIP取引の機会が考えられる。特に広東省は香港やマカオに近く、海外コンテンツとの接点が多い地域である。
ただし中国で出版物やコンテンツを展開する場合は、一般商品の輸出とは異なり、出版・配信・内容審査などの制度確認が必要となる。日本の出版社が直接販売するのではなく、中国側出版社とのライセンス契約を利用するケースも多い。契約では中国語版の翻訳品質、電子版の権利、販売地域、印税計算、海賊版対策を明確にしておく必要がある。文化市場は需要が大きい一方で、制度と権利管理が事業成否を左右する分野である。