深圳市商務局は、新製品の初披露やブランドの初出店を促進する「首発経済」支援策を8月30日から施行した。制度は3年間有効で、国内外のブランドによる初出店、新製品発表、初展示、初披露などを促進する。一定の条件を満たす店舗には最大300万元の支援を行うとしており、深圳市が製造・IT都市だけでなく国際的な消費都市としての機能を強化しようとしていることが分かる。
中国では北京、上海、広州、深圳などがブランドの初出店誘致を競っている。地方政府にとって新しいブランドの出店は消費者を呼び込み、商業施設の魅力を高め、地域の小売売上にも波及するためだ。特に深圳は若年人口が多く、テクノロジー関連企業の集積と比較的高い所得水準を背景に、新商品を試す市場として利用されやすい。
日本企業にとっては、常設店舗をいきなり多数展開するのではなく、旗艦店やポップアップストアから市場反応を測る方法が考えられる。飲食、化粧品、生活用品、ファッション、キャラクター商品など、体験価値を伴う分野では特に有効である。
ただし行政支援を前提に出店計画を組むのは避けるべきだ。補助対象にはブランド条件、店舗面積、投資額、売上、立地など細かな要件が設定される場合がある。また賃貸借契約、内装、従業員雇用、商標登録、食品や化粧品の許認可など通常の進出実務は別途必要になる。支援金は事業採算を補完するものと考え、現地需要そのものを検証することが重要だ。